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マジックショップ店長が目指す「お客様の心を動かす接客」

2015年8月31日
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百貨店おもちゃ売り場に設けられたマジックショップ。実演販売員の繰り出す鮮やかなマジックの数々に、時間を忘れて夢中になった記憶はないだろうか。日々店頭に立ち実演販売を行うマジックショップ店長、冨吉宏が自身の目指す「お客様の心を動かす接客」について語った。

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マジシャンでありマジックショップ店長でもある冨氏

私が手品と出会ったのは小学生の頃。お楽しみ会の出し物として、子供向け手品解説書に紹介されていた手品を披露したのが最初でした。その時に演じた手品がものすごくウケて、周りから「凄い!どうなってるの?タネを教えて!」と声をかけられたのです。もちろんタネは教えませんでしたが(笑)、その時に受けた予想外の反響は強く印象に残っていました。

しかしその時は一度きりの手品で、本格的に手品をするようになったのは大学生になってからでした。大学に入学し何かクラブ活動をはじめようと部活紹介のパンフレットを見ていると、マジック部・部員募集中と書かれている広告が目に留まりました。数あるクラブの中で最も怪しげな部活動であることに興味を持ち、なにより小学生時代の思い出があったので、私はそのマジック部に入部することを決めました。大学生になった今なら、より一層すごい手品ができるのではないかと思ったのです。

部活動の1年目はいわば下働き期間で、先輩から手品を教えてもらいながら機材の管理や公演の準備に携わっていました。そして2年目から演者としてステージに立つようになり、毎年11月に開催する集大成のマジックショーに向けてひたすら練習を重ねるという日々を送りました。

そして部活動3年目のマジックショーを終えた私に、後の人生のターニングポイントになる出来事が訪れました。手品を職業にするチャンスがやってきたのです。

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マジックショップの手伝いを始めたことから、職業マジシャンの世界へ

部活動3年目のマジックショーを終えてひと段落した頃、部活動を引退した先輩に「マジックショップで手伝いの仕事をやってみないか」と声をかけていただきました。手品の魅力にすっかりはまっていた私はその話を快諾し、アルバイト店員としてマジックショップで働き始めることになりました。それ以降、私は仕事として手品の世界に携わることになったのです。

しかし、マジックショップの仕事は簡単なものではありませんでした。いくら部活動で数年間手品をやっていたとはいえ、当時の私はまだプロマジシャンのお手伝いができるようなレベルではなかったのです。店頭で店長が行う演技を後ろから見つつ、サポートを行う。店長の所作を見ながら必要なことを学んでいくという、マジシャンとしての下積み生活が1年2年と続きました。